石井あきら

村上たかし

議会報告:平成29年3月定例議会

地方創生事業と本村の地域活性化

地産地消としての本村農業のあり方

災害に強いまちづくりのあり方

健康増進に伴う事業化

本村教育の現状と次世代を担う教育のあり方

本村の行政課題とまちづくり


議事録

村上たかし 議席番号6番、豊創会、村上孝であります。第1回定例議会の開会に当たり、豊創会を代表して、本日、代表質問最後の質問をさせていただきます。

これまでにも各会派の代表質問でも示されましたが、豊創会としては本村の行政課題や持続可能なまちづくりをより具現化させるために、執行部の政策方針や事業計画、事業における予算配分など、政策や施策の考え方を伺うものであります。これまでの答弁でも、さらに内容をより明確にするため、執行責任者に方針や考え方を質問いたしますので、わかりやすく説明していただきたいと思います。

それでは1問目、平成29年度の国予算において、今年度も同額の地方創生推進交付金が確保されているとのことですが、村長は施政方針において、平成29年度はこの交付金を積極的に活用すると述べておりますが、どのような事業に活用するのかお伺いいたします。

2番目、また地方創生事業は地方の活性化を通じて国の経済活性化を図ろうとする意図があったように思われます。日本列島改造論を掲げた田中角栄の時代には、日本を縦横断的に高速道路網、また新幹線を整備してきたわけですが、その結果、物資の移動や人的移動が容易になるなどして、利便性がさらに高まったわけであります。これは、地方から東京を中心に人口が集中する結果となったわけでありますが、その結果、地方は地域産業が衰退し、若者の雇用は東京を中心に変化したため、地域は空洞化してしまいました。限界集落から地方自治体が消滅する危機感から、国は地方から活性化させるべきであるとの考えから進められている施策であります。

本村の地域活性化事業は事業単位であり、個別に事業を実施したのでは総合的な活性化にはつながっていないように感じております。この点をどのように捉えているのかお伺いいたします。

村長公室長 お答えいたします。

まず、地方創生推進交付金につきましては、現在国において審議中の平成29年予算に1,000億円が計上されておりまして、本村としましても積極的に活用したいと考えてございます。現在、本村におきましては、地方創生加速化交付金を活用し、産学官が会員となっております原子力人材育成・確保協議会が主体的に取り組む原子力人材の確保と育成を支援しており、コーディネーターの配置やインターンシッププログラムの構築、原子力関連産業に対する就労意識調査を実施しているところでございます。

平成29年度の地方創生推進交付金の活用に当たりましては、まずこれらの取り組みを継承し、引き続きコーディネーターを配置するほか、構築しましたインターンシッププログラムの実践、就労意識調査の結果に基づく施策の実施などに取り組むことを予定しております。

また、今後は他の政策分野における活用についても視野に入れているところでございます。

次に、地方創生に向けた本村の取り組みは事業単位になっており、総合的な活用につながらないのではないかというご質問でございますが、本村におきましては平成27年10月に東海村まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定したところでございます。将来にわたって人口を維持し、活力ある東海村を次代に、そして未来に継承していくためには、若い世代の人口を維持する必要があるとの認識のもと、主に若い世代に取り組みの焦点を当て、人口減少の抑制と活力ある東海村の維持に総合的に取り組むこととしてございます。

なお、総合戦略におきましては、基本目標の下に基本施策、具体的な施策などを掲げ、体系的に取り組むこととしておりますので、基本的には事業体になりますが、複数の事業を積み重ね、または組み合わせて取り組むことによりまして、地域経済の活性化や子育てに優しいまちの実現、愛着あるふるさとの形成などにつながり、ひいては人口減少の抑制や活力ある東海村の維持に結びつくものと考えてございます。

以上でございます。

村上たかし ここで再質問をいたします。

本村の大きな特徴の一つである原子力産業は、今日まで日本の原子力界をリードしてきたわけでありますが、今後、高経年化による廃炉の増加が見込まれる中で、国内外から人材を集め、安全な廃炉手法についての研究があり、そのための人材育成が必要であると考えます。原子力発祥の地として、最先端の原子力科学を研究する機関や施設を集積する利点を生かし、そうした取り組みが本村で行われることは、本村の地方創生に結びついていくものと思われます。村としてどのように考えているのか、またこれらを積極的に検討してはどうかと思いますが、お伺いいたします。

村長公室長 お答えいたします。

廃炉に関する人材育成に関してでございますが、文部科学省の事業において英知を結集した原子力科学技術、人材育成推進事業が実施されておりまして、この中で廃止措置等に関する基礎的、基盤的研究や人材育成等を推進してございます。また、JAEAや日本原子力発電等においても、廃炉に関するさまざまな技術開発が実施されておりまして、本村で行われた研究開発が国内外の原子炉の廃止措置に必要不可欠なものとなると考えてございます。村としましては、国の取り組みのような研究者レベルの人材育成だけではなく、現場の技術者レベルの人材育成確保も必要と考えておりますので、実際に廃炉作業を行うことのできる人材を育成確保するため、原子力人材育成・確保協議会の活動を支援し、優秀な技術者が東海村で育つように取り組んでまいりたいと思っております。

以上でございます。

村上たかし わかりました。再々質問ではございませんが、本村の有している地域ポテンシャルは、かなり高いものがあると思います。確かに原子力を支える基本は人・地域・社会でありますから、これらを総合的に結びつけ、あわせて地域経済の活性化が総合的に図れるよう努力していただきたいと思います。

次の質問に入ります。

次に、地産地消としての本村の農業のあり方について伺います。

前回の議会でも質問しておりますが、日本は先進国でも農業生産比率が極端に低い国であります。耕作面積が狭く、農地の集約が極端に悪い状況で細々と農業に取り組んでいるのが日本農業の現状であります。さらに、農業を維持している人は毎年高齢になり、農業後継者もなかなか育っていないのが現状であります。本村の畑地などはますます都市化しているはざまに設けられている農地が多くあるため、大型の機械の出入りなどが困難な土地が見受けられます。村は、これらの農地の有効利用を図るために農地の集積化、農道整備などを行い、村民による農地利用などの推進を行うなど、効果的な農地の利用を考えるべきと思いますが、どのように捉えているのか伺います。

2番目、本村の農作物を地元で消費できる仕組みはどのようになっているのか、関係部署にお伺いいたします。

また、小学校において栄養教諭が置かれておりますが、地産地消との関係はどのようになっているのか、また、どのような役割として位置づけているかお伺いいたします。

建設農政部長 2点のご質問をいただいておりますが、私からは1点目の農地の有効利用を図ることに関するご質問にお答えしたいと思います。

初めに、効果的な農地利用のための農地の集積についてでございます。認定農業者等の経営体に農地を集積することで、作業効率が高まり、生産性の向上と農業経営の安定が図られ、地域農業の競争力や体質強化につながるものと考えております。このため、村といたしましては、農地中間管理事業等を農業委員会と連携しまして推進しているところでございます。

これまでの本村の農地集積の状況についてでございますが、平成28年12月末現在で農業委員会の利用権設定面積は約42ヘクタール、中間管理事業による利用権設定面積は約5ヘクタールに拡大しております。今後は農地を所有する方の利用意向調査等の結果を踏まえまして、さらなる農地集積を推進してまいります。

次に、村道等からのアクセスが寸断された農地、いわゆる中畑への対策についてでございます。トラクター等の農業機械が入れないために遊休農地化しやすいため、村としましては東海村中畑解消農道整備事業を推進しているところでございます。この事業は、5筆以上の農地のまとまりと地権者の同意があること、農振農用地であることなどの要件はありますが、要件に該当すれば地権者が負担をすることなく3メーター以下の農道を整備することができ、営農条件を改善することが可能でございます。農業政策課が窓口となっておりますので、ご相談いただきたいと思います。

続きまして、村民による農地利用の推進についてでございます。近年、東海村では混住化が進み、住宅に囲まれた農地が増えております。このような農地は、圃場間の移動時間の増加や砂じんや騒音など周辺住民への配慮により作業効率や生産効率が低下してしまうことから、遊休農地化するおそれがあります。村といたしましても、農地の有効利用の観点から、家庭菜園として地域の皆様が利用することも有効な手段と考えております。本村では東海村農業振興計画において、地域と共存する人に優しい農業の展開を掲げまして、地域のコミュニケーションを深め、農業活動の維持と農業や農地が持つ多面的機能を発揮する仕組みづくりを進めております。

この中で、作物の栽培や収穫の喜びを体験できる家庭菜園を農地利用の一つの手段として、実情に合わせて推進しているところでございます。現在、豊岡地区と白方地区の2地区で開設しておりますが、農地所有者の要望や利用者のニーズ等を把握いたしまして、今後も拡充に努めてまいりたいと思います。

以上でございます。

教育次長 お答えいたします。

ただいまのご質問で、地元の農産物を地産地消する仕組みとしてということで、ご質問でございましたので、地産地消の一端を担う学校給食という立場でお答えさせていただきます。

学校給食におきましても、村内で生産された農産物を食材として使用することは、地産地消の観点からも非常に重要なことであると認識してございます。村内で生産された農産物の活用に当たりましては、JAの部会と連携して取り組んでございます。JA部会の生産部会の一つに学校給食部会という組織が設置されておりまして、村内産農産物の安定的な納品にご尽力をいただいているところでございます。

学校給食の食材に関しましては、大量の食事を短時間で準備するために迅速で正確な調理が求められていることから、規格・品質を均一にすることが不可欠でありますので、食材をめぐる関係者の連携が必須となります。そのようなことから、村では学校給食部会と給食の調理従事者、農業政策課、教育委員会などの関係機関が定期的に意見交換を開催しております。さらに、学校給食現場の声を聞いていただいたり、生産者の農場を学校の栄養教員が見学するなど相互の情報交換も行っているところでございます。

次に、学校栄養教諭についてでございます。学校栄養教諭につきましては、地産地消推進に係る主要な取り組みといたしまして、児童生徒への食育指導がございます。旬の食材の紹介ですとか栄養バランスに関する指導のほかに、地元産食材を取り入れた献立の作成、給食だよりを活用した農産物の生産者や圃場の紹介などを行っております。さらに、11月は地産地消強化月間に指定されていることから、強化月間の趣旨に添いまして、学校でのさまざまな地産地消推進の取り組み活動を毎年実施してございます。

以上でございます。

村上たかし 本村の農地のこと、畑地でございますが、農地の混住化が進む中で、住宅地に囲まれた狭い農地や農道すらない農地がまだあります。そういう中で東海村農業基本計画に、地域と共存する人に優しい農業の展開が示されておりますので、農地利用にご尽力いただきたいと思います。さらに、学校給食における農産物拡大、これは後にします。農政課についてはご尽力いただいて、しっかりやっていただきたいと、意見として言っておきます。

次に、再質問のほうにいきます。

教育委員会に再質問いたします。学校給食の米飯は全て東海村の米が使用されております。その他の食品についても、学校給食で地元の食材はどのぐらい使用されているのか、ちょっとお伺いいたします。また、給食の残食はどのぐらいあるのかお伺いいたします。

教育次長 お答えいたします。

学校給食で使用されている東海産の食材といたしましては、コマツナ、サツマイモ、キャベツ、ニンジンなどがありまして、平成28年度の学校給食では全部で14品目の村内産食材を使用しております。

なお、茨城県の学校給食における地場産物活用状況調査によりますと、本村の平成28年度における県内産食材の使用割合は品目数で申し上げますと約68%となっており、これは県内市町村平均の54%を上回っている結果となってございます。

しかしながら、村内農産物だけの使用割合という点になりますと、水産品あるいは畜産品がないことから、使用割合の比率は低くなります。村としては、少しずつ村内農産物の品目を増やしていただけるよう今後もJA学校給食部会との協議を継続してまいりたいと思います。

次に、学校給食の残食についてございますが、教育委員会では毎月5月に残食調査を実施しております。学校により、また主食、主菜、副菜などの品目により、残量やその傾向は異なりますが、8つの小中学校全体でも1割に満たない数値となってございます。

学校給食につきましては、分量など学校給食摂取基準というものが設けられてございまして、その基準をもとに学校給食が実施されております。児童生徒は体格や生活活動量など個人個人それぞれさまざまでございまして、同じ量を誰もが食べられるというわけではございません。また、いわゆる好き嫌いということもあるかと思いますが、これにつきましては個人の嗜好の問題となりますので、残すこと自体を否定的に捉えることはできないものと考えてございます。

しかしながら、児童生徒を対象とした収穫体験などでは、自分が収穫したものなら普段食べないものもおいしく食べられたというような事例も見受けられました。このような事例も参考にいたしながら、食育や地元産食材の使用を通して残食が少なくなるよう取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

以上でございます。

村上たかし 再質問ではございませんが、今おっしゃったように村は自校方式であります、学校給食は。自校方式というのはどういうことかといいますと、白方小学校なんかよくできているんですが、ガラス張りになって、結局食事をつくっている姿が子どもたちによく見えるということであります。これはもうすばらしいことで、やっぱりこれからのこの問題、地産地消を進めていってもらいたいと思います。

あと、ふれあい農園においては、落花生栽培はもう10年以上やっております。そういう関係上、子どもらは、そういうものに接するということをとても喜んでおりますので、また続けていきたいと思っております。

それで1つ例を言っておきますが、長野県真田町ですね、ここで、いわゆる授業改革、あるいは花づくり、給食の改善で生徒たちは大きく変わっていくという話なんですが、今まで結局非行が多くて、番長は廊下をバイクで走るようなそういう時代があったわけです。不登校の生徒がなくなってきているということは、そういう荒れていた中学校が、給食と花でもって優秀校に変貌されているという話がございます。やはりこれは、食べ物と東海でも花壇なんかもよくやっております。恐らくこういう子どもたちはいないと、不良の子どもたちはいないと思いますが、ぜひこれを続行していってほしいということであります。

また、ちょっと新聞の記事に載っていたんですが、いわゆる子どもさんですね、乳児のときに、やっぱり顔をお互いに見つめ合って肌で感じながら行うという食育の原点でありますね。これが日本人は一番大事なことを失いかけているということが記事に載っていました。そして、子どもは親を見て育つ、結局おふくろの味を覚えて育っていくと。これをやっぱりやっていただきたいというふうなことが記事に載っていました。

その中で以前、業者のほうからも世話になったりして、みそづくりをやったことがあります。そのときに白方の人かな、おばあさんが、うちの孫はみそ汁は吸うんだけれども、外孫は吸わないんだと。大体3歳でもう味覚は決まってしまいます。そういうわけで、娘は結局みそ汁をつくってやらなかったんだなということがわかったみたいですね。

やはり生きる力というのは、食育が基本であると私は思います。ひとつよろしくお願いいたします。

それでは、次の質問に入ってよろしいですか。

次は、災害に強いまちづくりのあり方について伺います。

国の国土強靭化対策を受けて、各自治体でも公的施設の耐震強化やインフラ整備の強化が叫ばれています。あすで東日本大震災は6年目を迎えますが、この間、熊本地震をはじめ台風による本県で起きた常総市の堤防決壊による川の氾濫、数度となく襲った北海道の台風など自然災害などが多数発生しています。自然災害はいつ起きてもおかしくはなく、本村としても公的施設の強化を図るため、インフラ整備などの予算が計上されておりますが、特に都市化が進む本村は、都市排水のさらなる整備や喫緊の課題であると考えております。町並みが整備されるにつれ、雨水を都市災害から守るということについては村はどのように捉え、どのように改修を図っていくのか伺います。

さらに、都市防災を考えた場合、町並みが整備されるにつれ、道路の両端に電柱が立てられております。地震災害のときには、この電柱が避難交通の妨げになり、住民避難や物資の移動の妨げになることが予想されるところであります。本村の場合、駅東地区の一部だけが地中に埋もれていると聞いておりますが、積極的に地中化埋設を推進していくべきだと思いますが、どのように捉えているのか質問します。

建設農政部長 2点の質問をいただいております。

最初に、公的施設の耐震化等に対する質問からお答えしたいと思います。

国においては、国土強靭化基本法に基づきまして国土強靭化計画を策定し、たび重なる大災害の教訓を踏まえて、住宅・建築物の耐震化やインフラの耐震性の強化を進めているところであります。本村においても、公共施設の耐震化は既に着手して進めておりまして、学校などの建物等につきましては、ほぼ耐震化は済んでいる状況でございます。

また、ライフラインの耐震強化でございますが、上水道につきましては平成29年度から導水管の耐震化を含めた更新工事を予定しております。

次に、下水道ですが、平成26年度から先行いたしまして、下水道管路の重要幹線を中心に耐震対策を進めているところであります。さらに、本年度に策定する下水道総合地震対策をもとに、今後はその計画に沿って進めていく予定でおります。

また、都市排水のさらなる整備についてでございますが、昨年8月の大雨を踏まえまして、平成29年度では浸水箇所の検証を行うとともに、村内全域の雨水管理総合計画の作成を予定しております。雨水管理総合計画では、浸水対策の区域やブロック別の対策目標の設定、施設整備の方針等を決めていく予定でおります。

次に、2点目の電線の地中化についてのご質問についてお答えいたします。村内におきましては、駅東の一部区域のみの実施となっております。駅西の駅前広場及び駅西大通りについては、平成29年度から再整備事業を実施いたしますが、今回の再整備においては電線の地中化については事業内容に含めておりません。地中化を行うことで景観や防災の面でメリットがあり、その重要性は認識しておりますが、多大な費用がかかることが課題でございます。費用は道路管理者の負担、つまりは村が負担することから、今後、国などの動向に注視し、国等の補助制度の新設・拡充などによりまして、整備できる条件が整えば検討してまいりたいと考えております。

以上でございます。

村上たかし 再質問ではございませんが、この問題は都市災害の観点から電柱の地中化埋設はぜひとも推進していくべき課題だと考えております。大都市災害と予想される東京都の小池知事もこのことに言及し、電柱の地中化埋設を積極的に推進していくことを政策の一つに挙げているようです。執行部にはさらなる努力をお願いして、次の質問に入ります。

次は、健康増進に伴う事業化についてお伺いいたします。

村は認知症予防のためにヘルス事業を幾つか実施しておりますが、余り効果が上がっていないのではないかと思っております。概ね行政主導での事業運営は形骸化するおそれが大かれ少なかれあるため、効果が期待できないのではないかと考えられるからであります。民間のボランティアをはじめ自主的に地域で活動する健康な高齢者などの協力を得ながら、効果的な健康事業とすべきと考えますが、健康増進に伴う事業などどのような事業を実施しているのか再度お伺いいたします。

さらに、地域で活動している住民の中には、地域の大学と連携しながら健康維持と認知症予防に積極的にスクエアステップに取り組んでいる団体もございます。村は、これらの事業の趣旨を十分に認識して、村の事業だけでなく、これらの事業を支援するなど積極的に協賛や後援をしながら認知症予防の対応を図るべきと考えますが、お伺いいたします。

福祉部長 お答えいたします。

2点ほどご質問いただいておりますが、まず健康な高齢者の効果的な健康事業をどのように考えているのかというようなご質問でございますが、これは介護予防の観点からお答えしたいと思います。介護予防事業につきましては、昨日の新政とうかい、大内議員の代表質問にお答えしているところでございますが、村では認知症予防を含む介護予防事業につきまして、65歳以上の全ての高齢者を対象とした一般介護予防事業の中で、地域の皆さんの協力を得ながら展開しているところでございます。

内容といたしましては、シルバーリハビリ体操を主としたいきいき体操教室、認知症介護予防教室ゾテリア東海、そして地域支え合い活動団体支援補助金による介護予防活動生活支援サービスでございます。これらの事業に参加されている多くは健康な高齢の方々であり、活動に参加することにより、介護予防、生きがいや地域づくりにつながっているものと考えておりますことから、今後も引き続き行ってまいりたいと思っております。

続きまして、大学と連携しながらの健康維持や認知症予防についてでございますが、大学の教員が連携して開発した、先ほど議員からもスクエアステップということが出ておりましたけれども、介護予防教室としてさまざまな自治体で実施されていることは私ども承知しております。スクエアステップは、高齢者の転倒予防や認知機能向上をはじめ成人の生活習慣病予防、子どもの身体機能の発達、そしてあらゆる年齢層の体力づくりなどに適用が可能とされるエクササイズでございます。

本村では、先ほど申し上げました一般介護予防事業において身体機能の維持改善を目的に、いきいき体操教室としてシルバーリハビリ体操を実施しているところでございます。当面はこの教室により、身体機能の維持改善に努めていきたいと考えておりますが、一方で新たな取り組みについても検討してまいりたいと思っております。

以上でございます。

村上たかし 質問ではございませんが、認知症予防の対応にさまざまな事業が挙げられました。まだ、あると思いますが、私はスクエアステップ実施をしなければいけないと言っているわけじゃないんですが、高齢者医療費の伸びを少しでも少なくするために、予防効果の高い認知症予防事業を継続するためには、民間団体が自主的に開催できる環境づくりが必要だと思っているところであります。先ほど答弁にも、関係団体などと連携しながら検討していくという回答がなされました。本村の認知症予防に最も効果的な事業を期待して次の質問に入ります。

次の質問に入ります。

本村教育の現状と次世代を担う教育のあり方についてお伺いします。

きょうは午前中、中学校の卒業式に参加しました。本当にやっぱり中学生になると精神的にも体的にも大きくなっており、厳粛な卒業式ではなかったかと思います。体育館にはとても花が一人ひとりですが、2年生ですね、ずっと並べてあって名前が書いてありました。一人ひとりが自分でつくった花だと思います。やっぱりこれは、花というのはとても学校生活の中では心が豊かになる、癒やされるということで、これはすばらしいことだなと思っておりました。

では、質問に入ります。

先日は、文部科学省から新しい小中学校の学習指導要綱と幼稚園教育要領の改定案が発表されました。「生きる力を育む」を基本に、よりよい社会をつくるという理念を学校と社会が共有することや、どのように学び、能力を身につけていくのか教育課程ではっきりさせ、社会と連携することを進めております。これらのことについて教育長は本村の教育に受けとめ、どのように進めていくのかお伺いいたします。

2点目ですが、私は以前、議会でも幼児教育の重要性を訴えてきました。教育の始まりは幼児期間中にも十分あるわけで、一般的に小中学校の学習指導要綱や幼稚園教育指導要領などに幼児教育の重要性が示されているわけですが、幼児教育の重要性が十分に認識されていないのが現状であります。本村の幼稚園は、石神、舟石川、須和間幼稚園などは既に40年以上の建物になっております。小中学校から比較すると、かなり老朽化された施設での教育を強いられているわけでありますが、平成29年度の予算には公的施設の安全性を検査する予算を計上しておりますが、これらの3園を建てかえる計画はないのかお伺いいたします。

3点目ですが、村は実施計画案の最重要策に「子育てに優しいまち」の実現に向けた子育て支援が示され、切れ目のない包括的な支援として公立保育所・幼稚園の再編を検討していくとの記載が示されております。以前、議会質問の中で石神幼稚園の建てかえについて質問しましたが、村は石神幼稚園が平成29年度に建てかえを検討するようなことを言っていたと思うんですが、間違っていたら申しわけありません。どうなっているのかお伺いいたします。

教育長 お答えいたします。

初めに、学習指導要領に関すること、次に幼児教育についてお答えいたします。

今回の学習指導要領改定の大きな特色の一つに、社会に開かれた教育課程という新しい考えが示されました。このことは、よりよい社会をつくるという理念を学校と社会が共有し、地域社会と一体となって、これからの社会を切り開いていく子どもたちを育てていこうとすることを意味しているんじゃないかと考えています。

昨日、江田議員の質問でお答えいたしましたが、子どもたちが社会の一員として地域のさまざまな人や物とつながり、その中で学び、また子どもたちの元気が地域社会の活力を生む、そういうふうな教育活動は極めて重要だと認識しております。これまで以上に学校は社会や地域とのつながりを意識した教育活動が求められているのではないかと考えております。今年度から村内の企業や商工会、NPOなどにご協力をいただいて、実施した中学生の職場体験学習も、その一つの取り組みだと認識していただければうれしいです。よろしくお願いします。

次に、幼児教育の重要性ですが、教育委員会としては、これまでも幼児教育の充実に取り組んでまいりました。幼稚園の担当所管が子育て支援課に移管しましたが、指導室に幼児教育指導担当として現職の幼稚園教諭を配置しております。また、発達支援センターにも現職の幼稚園教諭を配置して、発達の疑いのある子どもについての相談や親としてのかかわり方についての助言指導等を実施しております。正直な話、このような取り組みをしているのは県内では東海村だけだと思っております。また、本村では幼稚園、保育所関係なく人事異動をして、ゼロ歳児から5歳児までの発達段階を踏まえた子どもの主体的な遊びを中心とした共通の幼児教育ができるような体制の構築を図っているところでございます。

今年1月12日には小学校の教務主任と幼稚園と保育所、こども園の主任等が一堂に会して、5歳児の育ちをいかに小学校につなげていくか、いわゆる育ちの連続性をどうつないでいくか、そういうふうな話し合いも行われました。29年度からは公立だけではなく、私立の幼稚園、そして保育園、こども園と広げて、就学前に育てたい力を共有化して、東海村の子どもたちを一緒に育てていこう、そういうふうな取り組みをしていきたいと考えております。

以上です。

福祉部長 お答えいたします。

私のほうからは公立保育所、幼稚園の再編整備計画の検討状況、それから石神幼稚園の整備についてお答えいたします。

この再編整備計画の検討状況でございますが、昨年12月議会において吉田議員のご質問に対してお答えしているところでございますが、現在幾つかの段階を経て、最終的な整備案を作成する作業手順を踏んで進めております。

まず第1段階といたしましては、平成27年10月に村が策定いたしました東海村まち・ひと・しごと創生総合戦略の中で推計しました東海村人口ビジョンの予測人口に基づき、将来にわたる就学前子どもの数を見込むこと、第2段階といたしましては、昨年4月に開設された2園の認定こども園による利用者数の変化を捉え、将来にわたる保育の量を適切に見込むこと、第3段階として、見込んだ保育の量に対して民間事業者がどのような考えを持ち、どのような意向を示すのか、十分な調査と協議が必要であると考えております。その上で、民間事業者の意向に十分配慮しながら、官民それぞれの役割を共通認識し、合意形成を図った上で公立保育所・幼稚園再編整備計画の具体案を検討してまいりたいと考えております。議員ご質問の石神幼稚園の整備につきましても、当該計画の中で検討していく考えでございます。

なお、計画策定の時期につきましては、新年度の前半までに第3段階まで進め、その後、後半にかけて具体案の検討作業に入りたいと考えております。いずれの段階におきましても、民間事業者や関係機関と十分な協議を行いながら進めていく必要があると考えておりまして、一定の時間を要するものと考えております。このため、現時点におきましては、平成29年度末までの策定を目途に進めてまいりたいと思っております。

以上でございます。

村上たかし この問題におきましては、私は昨年の代表質問でもやっております。そういう流れで、かなりお話ししてありますので、意見として言わせていただきます。

意見要望としては、答弁によれば村は幼児教育の重要性を認識し、再編整備計画にも29年度に取り組むということでございますが、この問題については平成28年、先ほど申したようにかなり3月の議会で私は質問しております。答弁もいただいております。しかしながら、全く進展が見られず、その成果が形として見えないように思います。

公立幼稚園と公立保育所の再編成を進めると言いながら、いつまでたってもはっきりした方向性が打ち出せない、そのような中、村内には新たにあっという間に2つのこども園がオープンしてしまった。これは、いわゆる私は震災のときから石神幼稚園が土台が崩れちゃって、だめになっているときから、これ言っている話です、これは。建てかえの問題は。村の幼児教育施設はどうなってしまうのかと心配になっておるわけであります。

私は、村の幼児教育は公立で公立施設でしっかりと行っていくべきだと考えております。充実した幼児教育ができる施設をつくっていただくことを願っております。東海村のよりよいまちづくりのために、幼児期から教育は重要であり、子育て環境の充実につながってくるものであります。東海村として幼児教育の重要性を認識しているのであれば、はっきりとした方向性と意識を持って、早急に進めていただきたい。

くどいけれども、言わせていただきます。本村の教育の特徴に幼児教育と小学校教育との連携を考えてみてもよいのではないかと思っているところでありまして、石神幼稚園と石神小学校をモデルにしてはどうかと思っているところであります。石神幼稚園を小学教育の前段として施設の充実を図っていくべきと考えます。本村の教育レベルの向上と本村の教育の特徴を出すべきだと考えます。将来の社会を担う人材を幼児の段階から教育という概念を取り入れてもらいたいと考えております。

あの地域は、やはり古くから歴史と文化が集まっているところであります。神社仏閣、城まである。また、すばらしい自然環境の中に、あそこはあります。そういう意味からも、ぜひあの石神の幼稚園の今後の検討というものを考えてやっていただきたいと思います。

じゃ、次の質問に入っていきます。

最後になりますが、本村の行政課題とまちづくりについて村長にお伺いいたします。

大都市に人口が流入し、都市と地方との格差がより鮮明になってきております。本村を取り巻く環境を見れば、原子力に関する諸問題は発電所や原子力機関、関連産業が集積する本村にとっては大きな課題があります。一方で、農業や商工業などに目を向けてみても、地域の産業資源を必ずしも生かし切れているとは思えず、地域経済への波及は限定的なものと認識しております。

さらに、償却資産税の減収が見込まれる中で、持続可能なまちづくりを実現するに当たって、原子力問題への対応をはじめ産業全体の活性化や子育て・雇用・教育などの各分野において充実した環境下にありながら、その魅力が必ずしも発揮されていない潜在的な問題があると思われます。地方の一自治体でありながら、活力にあふれた本村の魅力が各施策などを通じ、持続可能なまちづくりの実現へと向かうための本村の目指す方向性について、村長はどのように捉えているのかお伺いいたします。

村長 お答えします。

今の村上議員の質問というのは非常に深くて重くて、一言でなかなか答えられないと思いますけれども、きょう私、午前中、東海南中の卒業式に参加して、毎年のことながら本当にすばらしい卒業式だったなと。物すごく一体感があるんです。これは、やはり東海村で生まれ育って15年、家族にも地域にも支えられて素直に育ってきたというのがよくわかります。

ただ、まちに今住んでいる人は東海村出身の人だけではありません。当然新しく入ってくる人もいます。それはいろいろな事情で仕事だったり何だったり。その村民としての一体感というのが、これを醸成するというのは非常に難しいと思っています。ましてや今、原子力問題もありますので、なかなか一体感が図られていないと。

役場の村民福祉の向上を目指したサービスというのは、どうしても各分野ごとにこういきます。それも近視眼的になりがちです。その個別の課題については、ある程度対応はできていると思っています。ただ、やっぱり全体として東海村がどういうまちづくりを目指しているのかというのが見えないと。総合計画ありますけれども、あれも結局分野ごとに切ってしまっているんで、全体として村民の叡智を結集すると言いますけれども、それも理念的過ぎて余りそのイメージが共有できないようなところがあって、そこが課題かなとは思っています。

ですから、そういうところから、やっぱり村民のベクトルが合うようなものを何か見つけて、それに向かって皆さんで一緒に頑張っていくような姿を、それが経済分野なのか、その地域のまちづくりなのか、いろいろあると思うんですけれども、本当に私「オール東海」と言いますけれども、村内3万8,000人全部が同じ方向向くって難しいと思いますけれども、それぞれの地域で、いろいろな特色ありますので、石神は石神の特色ありますので、そういうところの住んでいる人たちが、本当に皆さんが一体感を持てるようなそういう施策も必要になってくるのかなというのは今質問聞いて思ったんですが、きょうの中学生のあれ見ていても、私、東海高校の卒業式にも行ったんですけれども、やっぱり中学の卒業式と高校の卒業式、若干違っていて、やっぱりそれぞれ東海高校に入る子は村外の子も来ますので、だんだんエリアが広くなりますので、子どもたちの。だから、いろいろな意味で、そこをやっぱり皆さんの一体感を持っていくというのは難しいと思うんです。難しいと思うんですけれども、何かそういうものを見つけ出さない限りは、なかなか力が結集しないし、せっかく持っているポテンシャルが発揮できないだろうなというふうに思っていますので、当面平成29年度につきましては、5次総や総合戦略に基づいた施策は実施しますが、あわせてそういう皆さんの一体感を醸成できるものも考えていきたいなというふうには思っています。

私から今お答えできるのは以上です。

村上たかし 言っていることはわかる、難しいということもわかるんですが、これはやっていかなくちゃどうしようもない話で、再質問ちょっといたします。

村長は本会議の冒頭に当たり、取り組みの意気込みを述べられておりますが、地域経済の活性化や地域社会の諸問題などを解決するのには、ハード事業とソフト事業をバランスよく進めていく必要があると考えております。

つい先日、圏央道の開通に伴い、幹線道路に近い自治体では工場誘致が間に合わない、そういう自治体がテレビや国会で取り上げられていました。経済効果は爆発的にはね上がったとのことでございますが、膨れ上がったとのことでございますが、現在、本村においても県主導のもと国道245線ですね、拡幅が実施され、既に工事が始まっておりますが、それと国道6号線はいまだ実施されておりません。

また、県の都市計画線である通称北線は図面のみの計画線にとまっており、いつ執行されるのか期待が持てない状況になっております。この北線は常磐高速を通過して福島県へ延ばす高規格道路になっているようでございます。これらの道路網が完成すれば、本村の物流と人的交流が格段に活発化することは、圏央道の開通にさらに拍車がかかるものと期待しておりますが、村長は本村の道路網の整備をどのように考えておるのかお伺いいたします。

村長 お答えします。

今、村上議員からご質問があった北線の延長、照沼笠松線、水戸外環状道路ですけれども、これにつきましては実際、私は日立都市圏ですから、いろいろな期成同盟会等を通して国土交通省や財務省のほうに要望はしています。本来、これ常陸那珂港山方線の延長で、そのまま6号までぶつかる道路ですから、非常に効果は大きいと思いますし、これは東海村だけじゃなくて県北地域の活性化にも十分寄与できる道路だと思っていますので、県のほうもその辺の認識はあるんでしょうが、財政上のいろいろな問題があって、なかなかいい返事はもらっておりませんが、引き続きそこは要望活動は続けていきたいというふうに思っています。

6号もですけれども、こちらも245とあわせて要望、主に東海村としては245、6号、照沼笠松線と3本を重要路線として何度となく要望活動をしているんですが、なかなかいい返事はもらっていません。建設農政部長とも相談して、何かもう一つちょっとやり方を考えないと、単にペーパー上の要望だけではだめだなということはわかっておりますので、常陸河川国道事務所とも相談して具体的な動きをもうちょっと出していこうかなというふうに思っていますので、もうちょっと時間いただければと思いますが、私は東海村にとって道路は本当に非常に大切で、私、今年の賀詞交換会でも道路の話をさせていただきました。

本当に留大橋ができて、日立東海線ができたときに、あの東海村が変わる予定ってありませんので、道路の持つ効果は、それは災害時もそうですけれども、日常生活においても地域の活性化においても限りなく大きな効果をもたらすものですので、ぜひその幹線道路については何とか東海村で整備したいと。国や県がやってくれない分を村道でかなりやってきましたが、これからの財政状況を考えますと、村単独でやっていくのは限界がありますので、ぜひここは国・県の力をかりて、きちんとした道路整備をやっていきたいというふうに思っています。

以上です。

村上たかし 話はわかりますが、意見として言っておきます。

東海村の議会は、県知事と県政報告並びに懇親会がございます。その中で私2回ぐらい言っているかな。やはりなかなかいい返事がもらえないんです。県知事はやっぱり県西、県南はとてもいい。県北が全然やってきてない。今回はもうぜひこれを東海村としてやっていただくようお願いしいきたいなと思っております。

この北線というのは大体高速道路は放射線状になっていると思います。北関東、常磐、この線が入ってくれば放射線状になってきます。かなり放射線状になれば出ていくのは港です。ここから先はもうないです。船で別なところへ行くほかない。やっぱりこれがきちんとなれば、絶対に村長が言う持続可能なまちになりますよ、これは。やっぱりこれをやらないと、みんな物が入ってくれば人が入ってきます。この原則をうまく考えてやっていくのが今後の仕事だと私は思っております。ぜひこのこと肝に命じて、まだ県知事と会う機会もあるんでしょうが、強く言って県北地方を何とかしてくれということでやっていきますので、ひとつ行政としても、よろしくお願いいたします。

そのようなわけで、ハード面の政策は本村の発展に欠かせないことを期待して、代表質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。


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